・気になることがあってもなぜか行動できない…
・いつもめんどくさくなって長続きしない…
・もっと意思が強くなりたい!
新しいことをしたいと思っても、実際の行動に移せなかったり、長続きしなかったりと自身の行動力に悩む人は非常に多いです。
私は、新規プロジェクトの推進や、子供が3人いる中で転職に踏み切るなど、各要所で行動力を駆使してきました。
しかし、どんな場面でも発揮できるわけではありません。何度も資格学習に挫折したり行動できない自分に自己嫌悪も繰り返しました。行動力の源泉は、そうした試行錯誤の中でだんだんと理解できるようになったものです。
そこでこの記事では、あなたの行動を妨げる原因から、無理をしないで継続できる行動力を付ける方法までまとめて解説します。
この記事を読めば、意思が弱いと悩んでいる人でも自分の意志で自分を変える事ができるはずです。
面倒くさいと思ってしまう原因は意志の弱さではなく、自分の受け入れ態勢が整っていないからです。初心者に教えてあげるように、自分を適切にコーディネートしてあげれば、必ず自信という信頼が積み上がり、行動できるようになります。
行動力に自信がないという方は、是非最後まで読んでください。
行動力とは自分を信じて動ける力
【行動力】
目的のために積極的に行動する力(出典:デジタル大辞泉)
これは、単に言葉の定義ですが、行動力を高めるための重要なキーワードが含まれています。
それは、「目的」と「積極性」。つまり、ゴールに向かって、自分の意志で動くことです。
行動力と実行力の違い
行動力と似ている言葉に実行力がありますが、この2つは本質的に異なります。
実行力には計画性や結果が含まれるのに対し、行動力は実現へ向けた行動そのものを指しています。
行動力が実行力の土台にあると言えるでしょう。
行動力に自信がない人にこれだけは知ってほしいこと
私は行動できない原因を「意志の弱さ」や「不真面目さ」で片付けてしまうのは、その人に対して失礼だと考えています。これは何も他人に対してだけではなく、自分自身へも同じです。
行動力を妨げる原因は、人間の脳の構造だったり課題の設定方法、環境やその時の体調によるものです。
原因を分析し、適切に対処することが課題解決の絶対条件です。
行動力に悩む人に必要なことは自己否定ではなく、その原因と対処法を知ることだと認識してください。
行動できない原因6選

- 頭ではやった方がいいと思っているのに、面倒くさい
- 別に、今やることじゃない
- 逆にやらない方がいいのかも
行動出来ない時、こんなことを考えてはいないでしょうか。
これらはそれぞれ別の感情のように思えますが、実は根本的な原因が共通しています。
行動しないことを選択しようとしているのです
キャパシティ不足
行動しようとしても頭が追いついていない状態です。
- 購入した問題集が難しい問題ばかりで嫌になってしまう
- 仕事の手順がわからず何から手をつけていいかわからない
- 実行すべきかどうか判断ができない
これらは目の前の課題があなたの対応能力を超えてしまっているのです。
身体や心の疲れ
自身の対応力は身体や心の状態によって大きく変動します。
よく睡眠をとった万全の状態と、長時間残業から帰宅した時の状態をイメージしてみてください。面倒くさいという感情は一種のアラートです。
時には発破をかけることも必要ですが、なぜ行動できないないのか自分の状態に耳をすましてみるタイミングかもしれません。
目的意識の欠如

やり始めた当初は行動できていたのに、次第に億劫になってしまう。
この「中だるみ」は次第に目的が不明瞭になってしまうことに起因しています。
ゴールが明確に設定できていなければ、たどり着くことができませんし、達成の意義を自分自身で腹落ちしていなければ、行動するかしないかを判断することもできません。
SMARTの法則はビジネスの現場で幅広く活用されている、目標設定の精度を高める手法です。
達成に時間がかかる
目的達成までの時間の長さはやる気に直結します。
これは即時の満足感を求める心理、即時報酬バイアスや、不確実性を減らすことで安心感を得ようとする心理も働いています。
これらの行動は、短期的な利益を追求する本能的な傾向から生じるものであり、長期的な目標や成長を見据えた行動への転換を促すためには、これらの本能を意識し、管理する戦略が必要です。
不安や恐怖心

失敗を恐れてしまい行動に踏み切れないと悩む人も多いです。
人は新しいやり方に不安を感じ、今まで通りでいようとします。人の特性として未来の損失を過大評価してしまう「現状維持バイアス」が作用することを認識しましょう。
期待の欠如
人は周りの目を気にして行動できないことがある一方で、誰かに頼られることで行動できるものです。期待されていない、求められていないと感じてしまうと行動力が激減してしまいます。
期待とは他人からだけでなく、「自分ならできる」という自分自身への期待感も重要です。
行動力をつける方法
ここでは、行動できない原因への対処として、短期的に効果が見込める方法と長期的に育てていく方法に分けて解説します。
【短期即効】面倒くさいに勝つ方法7選
- すぐできることから始める
- やることを見える化する
- 周りに明言する
- 目の前の嫌なことではなくゴールや報酬に集中する
- いつでも、すぐにやれるようにする
- 何となくしていることを意識的にやめる
- やらない理由に対処する
すぐできることから始める
少し億劫に感じた時、何から手をつけようか迷ってしまった時、まずできることから手を付けることが重要です。
5分だけでも取り組み始めると、車のエンジンが温まってくるように次第に集中力が高まります。
やることを見える化する
ToDoリストに書き出すなど、ひと目でやることがわかると行動しやすくなります。
やることを書き出し、それを消し込むことで達成感にも繋がります。
これは、できることをはっきりさせる上でも重要で、課題を段階的に抽出する「細分化」も一つのスキルです。
周りに明言する
自分のやることを人に宣言すると責任感が生まれて行動する動機を補助してくれます。
実際に口で発声するだけでも効果がありますので、頭の中だけに止めずに発信を心がけましょう。
目の前の嫌なことではなくゴールや報酬に集中する

どうしても面倒な作業はあるものです。そういった時にこそ目的や達成した時の状態をイメージしましょう。
自分へのご褒美を用意することも有効です。目を眩ませられるにんじんがあれば、疲れていても走れます。
いつでも、すぐにやれるようにする
学習の参考書や問題集はすぐ目に入る場所に置きましょう。
逆に、勉強中はスマホを離れた部屋においてから勉強を始めると、ついつい触ってしまうことがなくなります。
やりたいことは近くに、距離を置きたいことは遠くに。物理的な距離が気持ちへも作用します。
何となくしていることを意識的にやめる
習慣になっていると無意識でこなせるくらい小さい負担で行動することができます。逆に言うと、習慣になっているとたとえその行動が今の自分には不要だとしても、何となくで続けてしまいます。
不要なルーティンを捨てることは、新たに習慣化するよりも先に必要だという意味で、より重要です。
やらない理由に対処する
行動するためには、やらない理由よりもやる理由に目を向け、前向きに捉えることが必要になります。しかし、やる・やらないの優劣が判断できない時もあると思います。
その場合は、まずやらない理由をつぶす行動をとりましょう。
「今日は流石に疲れてしまったから明日にしよう」→仕事後に時間を作るのは難しいから朝活の計画を練る
「ダイエットしているけど、特別な日の今日だけはお菓子を食べたい」→次がないように制限を緩める日を設定する
やらないという意志にも、真剣に向き合えば、解決策が見つかるはずです。
【長期鍛錬】行動力の育て方6選
行動力は、すぐに使えるテクニックだけで手に入れられるものではありません。繰り返し継続することで育っていく力です。
ここでは、行動力を継続して育てるための大切なポイントを紹介します。
- 行動の得意・不得意を知る
- 自分への罪悪感を捨てる
- ゆるい「できた」を積み重ねる
- 課題を自分事にする
- 仲間の力を活用する
- 手順を習慣化する
行動の得意・不得意を知る
勉強やスポーツに得意不得意があるように、行動力にもその分野で得意・不得意があります。一見当たり前のようですが、意外と自分の行動できる分野になると気づいていない人が多いんじゃないでしょうか。
- 人とのコミュニケーションがマメにできるあの人。でも、伝票処理は溜めてしまいがち。
- 資料作りは早めに終わらせるタイプだ。でも会議のアポイントはいつも後回しにしてしまう。
習熟度によって練習メニューを変えるように、人によってアプローチを変える必要があります。
自分への罪悪感を捨てる
人間は誰しも苦手なことがあります。あなたは不慣れでも一生懸命頑張る子や、自信をなくしていじけてしまった子をどうやって成長に導いてあげられるでしょうか。
気づいていただけると思いますが、必要なことは非難することではなく、寄り添う姿勢です。自分だけを特別扱いせずに苦手に寄り添い、前向きに捉えましょう。
ゆるい「できた」を積み重ねる
残念ながら、ある日突然行動力がついたり自分に自信が持てたりすることはありません。
ご紹介したテクニックや考え方を使いながら、「これなら私にもできそう」に意識的にチャレンジすることで、少しずつ自分への信頼が高まります。
課題を自分事にする

目標までの道のりにはいくつもの課題があります。しかし、課題を乗り越えようとしているうちに目標との関係がわからなくなってしまうことが多くあります。
例えば、英語の会議で発言できるようになりたいという目標を持って、英語文法の学習から始めたけれど続けられなかった。
この場合、文法知識の不足をまず自分の課題に落とし込まなくてはなりません。
課題とは目標と現在とのギャップです。地図アプリの現在地を更新するように、目標と目の前の課題との連なりを更新することが重要です。
仲間の力を活用する
一緒に行動できる仲間を作ることも、行動力を高める重要な要素です。
行動力を高めて成功している人の殆どが、信頼できる仲間に支えられています。
特別な交友関係が必要なわけではありません。
例えば、直接仕事はしなくなったけど、気の許せる同僚との飲み会など、今も力をもらう機会があるのではないでしょうか。
自分から積極的に関わることが仲間の力を高める方法です。
手順を習慣化する
意識的に無意識に行動できるようになれば、セルフマネジメントは完璧です。
少しでも自分の負担が低く行動できた要素があれば、それを自分の行動パターンとして習慣化を目指しましょう。
- 朝のコーヒーで自分のやる気スイッチが入る
- SNSで夜寝る前に今日のできたを発信する
- 自己否定をしてしまいそうな時はスクワット
毎日決まったパターンで続けることが習慣化のカギです。
自分を他人だと思う
行動力をつけるためには、自分を見つめて、負担をできるだけ小さくするようコーディネートすることが重要です。
相手が自分だからという理由で、無理をさせたり相手の状態をよく見ないでタスクを丸投げしても、良い結果は生まれません。
『優しく、頼りになり、時に厳しい』そんな理想の上司を自分自身で演じることができれば、あなたの行動力は間違いなく向上します。
行動力がない人の特徴
原因や対処法で見てきた通り、行動力を発揮できない人には共通点があります。
- 失敗を嫌う
- いつも何かに忙しい
- 完璧主義
- 周囲の評価を気にする
- 一発逆転を狙ってしまう
原因は複合的に関係しているため、必ず当てはまるわけではありませんが、特に原因として考えられる項目を整理しました。
自分に当てはまりそうな特徴があれば、原因を追求してみてください。
特徴 | 原因 |
---|---|
失敗を嫌う | 目的意識の欠如、不安や恐怖心 |
いつも何かに忙しい | キャパシティ不足、身体や心の疲れ |
完璧主義 | 目的意識の欠如、達成に時間がかかる |
周囲の評価を気にする | 不安や恐怖心、期待の欠如 |
一発逆転を狙ってしまう | 達成に時間がかかる、期待の欠如 |
行動力をつけるメリット、行動力がないデメリット
メリット
- 理想の実現に近づける
- チャンスを掴める
- 自信が持てる
- 人間関係が豊かになる
デメリット
- 行動すればよかったと後悔する
- 楽しみが先細りになる
- 自己否定してしまう
行動力は理想の実現に直結する力です。行動によって一時的に失敗し落ち込むこともあるでしょう。しかし、やらずに後悔するほうが人生の満足度が低いという事実は有名です。
読者の方には、まずできることを見つけて行動する力をつけてほしいと思います。
まとめ
この記事では行動できない原因を深堀りして、行動につなげる方法について紹介してきました。
行動力は自分の状態を観察して適切にアシストする、そういったセルフマネジメント力が重要です。
行動力は目標達成のベースとなる力です。行動力を身につけることで、理想の自分に近づくことができます。
自分だからといってマネジメントをないがしろにせずに、自分だからこそ敏感になって心地いい扱い方を見つけてください。
このサイトでは、セルフマネジメントの手法やスキルアップ、キャリアアップに向けた情報を発信しています。
自分を変える有益なヒントを紹介していますので、是非他の記事も読んでいただけるとうれしいです。