「基礎がないから無理」は思い込み!英語を学び直すならまず試合に出よう

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「よし、今度こそ英語をやろう!」

そう決意しては、参考書を開いたり、単語アプリを始めたり、さまざまな方法に挑戦しても続かずに挫折してきました。

でも、その挫折を繰り返す中で、ようやく「続けられる学習方法」が少しずつ見えてきたんです。

私が振り返って本当におすすめしたいのは、まずオンライン英会話を始めること

唐突に思うかもしれませんが、
大切なのは、アウトプットを通じて自分の現在地を知り、定期的にその「現実」と向き合うことです。

これには理論的な裏付けもあれば、私自身の経験に基づく確かな実感もあります。

この記事を通じて、あなたが一歩踏み出し、そして始めた後も迷わず進んでいける――そんなヒントを届けたいと思っています。


1. 英語学習はまず試合に出るべき理由|経験学習モデルが示す真実

まず「オンライン英会話をやってみよう」と言われても、正直ハードルが高く感じる人が多いと思います。

実際、私自身も「全然話せないのに、本当に効果があるのだろうか?」と疑問に思っていました。

根拠は『経験学習モデル』にある

しかし、この方法は単なる思いつきではなく、『経験学習モデル』という理論に基づいた手法です。

経験学習モデルは、アメリカの教育理論家デイビッド・A・コルブ氏によって提唱され、実際の業務現場でも「活きた知恵」を引き出す方法として知られていますが、英語学習にも応用できます。

経験からしか得られない学びがある

モデルの流れは、「具体的経験 → 内省 → 教訓を引き出す → 能動的実験」というサイクルです。

学習に当てはめるなら「実践学習→振り返り→課題選定→個別学習」と言い換えることができます。

このプロセスを通じて、実際の課題や状況に基づいた練習内容を設計できるため、自分が「何を」「なぜ」学ぶのかという目的意識が明確になります。

そして、この目的意識こそが、学習を続けるために最も大切な要素なのです。


2. 英語学習の誤解:基礎が先ではなく、体験が先

「基礎がないと話せない」という罠

「文法がわからないと話せない」と思い込み文法書を買ったり、「単語力が足りないからまずは単語だ」と考えて単語アプリをダウンロードしたり…。

しかし、どちらも続かずにフェードアウトしてしまった経験はありませんか?

 実際、私自身も同じでした。文法書を開いても「自分ごと」として捉えられず、どこか他人事のようで身が入らない。
単語アプリも、結局「どこまでやればいいのか」がわからずに、いつの間にか開かなくなっていました。

本当に必要なのは「課題を体感すること」

これらが続かなかった最大の理由は、目的意識の欠如にあります。

実際にオンライン英会話で「文法がわからなくて言えない」「単語が出てこない」と自分の弱点を痛感した後、文法学習に取り組むと驚くほど前のめりになれるのです。

私自身、実際に壁にぶつかったあとに取り組んだ文法学習は、今までとは比べものにならないほど集中できました。

理論だけでは続かない

第二言語習得の考え方では、

  1. 語彙・文法の基礎知識
  2. リスニング・リーディング(受容スキル)
  3. スピーキング・ライティング(産出スキル)

という階層構造があるとされています。

語彙や文法などの基礎の語彙知識を前提に、聞いたり読んだりして理解できる能力(受容スキル)があって初めて、話したり書いたりする能力(産出スキル)が伸びていくという考え方です。

確かに、学習目的が英語を話すことであっても、まず意味を理解できる知識が必要だというのは正しい理論です。

しかし、この理論を知っていても実際に体感しなければ「机上の空論」になってしまいます。
残念ながら、実際に自分で課題を体感しない限り基礎学習の必要性を本当の意味で理解することはできません

特に「英語は苦手だ」と思っている人ほど、経験を通して初めて基礎学習の必要性を理解できます。

この継続性への課題については、『将来の学習への準備(Preparation for Future Learning:PFL)』という現代教育論でも同様のことが述べられています。

将来の学習への準備(Preparation for Future Learning:PFL)

正式な知識や説明(例:教科書の内容、先生による説明)を受ける前に、関連する体験・比較や、試行錯誤を行うことで、その後の学びの「受け皿」となる理解や動機づけを整えること。

変化の激しい社会や新しい状況でも“自分で学び続ける力”を支える、主体的・能動的な学習力の土台になると評価されている教育的アプローチ。

課題を体感し、軌道修正する

英語学習は、目的意識があってもすぐに能力が伸びるわけではなく、地道な努力が必要です。
だからこそ、自分の「今の実力」と「目指すゴール」とのギャップを、定期的に観測する必要があります。

そして、そのギャップを見ながら軌道修正を続けることが、最短ルートになります。
つまり、定期的な実践(試合)こそが、学習において欠かせないプロセスなのです。


3. 「実践」の形は目的によって変わる

実践の形は一つじゃない

「実践」といっても、その内容は人それぞれ異なります。
例えば「英語をビジネスに活かしたい」と言っても、会議で発言したいのか、プレゼンをしたいのか、日常的に技術資料を使いたいのかによって必要なスキルは大きく違います。
つまり、実践の形を決めるには「何のために英語を使いたいのか」という具体的な目的を考えることが重要です。

目的に合わせた実践例

例えば、以下のような目的と実践方法があります。

  • 目的:英語会議で発言できるようになりたい
    →実践方法:オンライン英会話レッスン、英会話カフェ、英語日記投稿 など
  • 目的:洋画を字幕なしで観たい
    →実践方法:英語の映画やドラマの視聴、英語のYouTubeチャンネルの視聴 など

このように、目的が具体的になると「何をすべきか」が見えてきます。

目的が曖昧でも「まず実践する」意味

とはいえ、「そんなに明確な目的はない」という人も多いと思います。
「なんとなく話せるようになりたい」「TOEICのスコアを上げたい」など、最初は曖昧で構いません。

実際にやってみることで、「話してみたら意外と楽しかった」「思ったより点数が低くて悔しかった」といった感情が生まれ、やる気のスイッチが入ることがあります。

先に実践をしていないと、途中で投げ出しても「もっとやればできたかも」と言い訳ができてしまい、悩み続けることになります。
だからこそ、目的があいまいでもまず「試合に出てみる」ことに意味があるのです。

実践から課題を引き出す「ロックツリー分析」

実践してみると、必ず課題が見えてきます。
その課題を整理して、次に何をすればいいのかを具体化するための方法が「ロックツリー分析」です。

リスニングができないという課題からの分析例:

ロックツリー分析例

これは、自分が乗り越えるべき「ロック(課題)」を洗い出し、枝(ツリー)のように細かく分解することで、やるべき行動が明確になります。

そしてこの分析を通じて見えた課題に対策を考え、再び実践に戻る——この繰り返しこそが、経験学習モデルの「具体的経験 → 内省 → 教訓 → 能動的実験」というサイクルと重なります。

経験学習サイクルの図

このように、経験と分析を何度も循環させることで、自分だけの成長ルートが作られていきます。

* 課題の整理方法については、以下の記事も参考にしてください。

アイキャッチ画像 英語が“できない”が“やりたい”に変わるまで|苦手意識との向き合い方

4.まとめ|今のあなたの「現在地」から始めよう

英語学習を始めようとすると、どうしても「まずは基礎を完璧にしてから…」と考えてしまいがちです。
しかし、実際には完璧な準備が整う日は来ません。大切なのは、今の自分で「試合」に出てみることです。

実践を通じて、自分の課題を体感する。すると、基礎学習に対する意欲が自然に湧き上がり、学習の目的がはっきりしてきます。
そこから、課題を整理し、改善策を試し、また実践に戻る――この経験学習のサイクルこそが、英語学習を続ける最大のカギです。

もちろん、最初は不安や恥ずかしさがつきものです。けれど、完璧じゃなくていいんです。
「できなかった」「悔しかった」という感情も、あなたを前に進める大切な原動力になります。

この記事が、あなたにとって「学び直しの最初の一歩」を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。

その一歩として、私が特におすすめしたいのがオンライン英会話です。

今のあなたの「現在地」から、実践を通して成長する体験を、ぜひ味わってみてください。

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